介護施設での夜勤は、特別養護老人ホームやグループホームなど、施設の種類によって実施されています。一般的に2交代制で行われ、16時間程度の長時間勤務となりますが、その間に2時間程度の仮眠や休憩時間が確保されています。また、夜勤の人員配置は厚生労働省の基準に従って、利用者の人数に応じて定められています。
夜勤帯の業務は、日勤からの引き継ぎから始まります。最初の主な仕事は夕食のサポートで、準備から片付け、食事介助、服薬支援、口腔ケアまでを行います。その後、利用者の就寝準備を手伝い、ベッドへの移動を支援。消灯後は定期的な巡回で安否確認を行い、必要に応じて排泄介助も実施します。
朝方は最も忙しい時間帯です。利用者の起床介助から始まり、排泄介助、着替えの支援、朝食の準備と介助を行います。これらの業務をこなした後、日勤者への引き継ぎを行って夜勤は終了です。夜勤中の空き時間には介護記録の作成も行い、交代で仮眠を取ります。
夜勤の大きな特徴は、通常の給与に加えて夜勤手当が支給されることです。また、夜勤明けと翌日は休みになるため、まとまった自由時間を確保できます。ただし、不規則な生活リズムになるため、体調管理や生活リズムの調整が必要になるでしょう。
夜勤業務は日中の業務内容と大きな違いはありませんが、少ない人員で対応するため、より高い責任感と判断力が求められます。特にトイレ介助を必要とする利用者が多い施設では、夜間帯でも忙しい状況が続くことがあります。そのため、体力面での自己管理ができ、冷静な判断力を持った人に向いている職務といえるでしょう。